(=^・・^=)の本棚★出会うべき本には、きっと会っている

読書記録と、私の思いを書いていく本棚(Blog)です。

江―姫たちの戦国〈下〉

 

江(ごう)―姫たちの戦国〈下〉

江(ごう)―姫たちの戦国〈下〉

 

 

ファンタジー大河ドラマ「江」の原作後半。物語は10代後半から亡くなるまでの江を中心に進んでいきます。ただ、私の頭の中では、どうしてもドラマの「突撃お江ちゃん」がそのまんま大人になって、齢を重ねつつ、物語世界を縦横無尽に駆け回っているようにしか思えないのですが。物語を単純に楽しむだけだったら、これは許せる範囲なのかな?とも考えられるようにはなりました。茶々・お初・お江の3人とも、それぞれの運命に翻弄されながら生き抜いた物語と言って良いでしょう。


でも、この巻では千姫の婚儀にまつわる話に重きを置き過ぎるせいか、その後の物語がいささか早足で過ぎていったという印象が強かったです。そのせいか、これはとことんホームドラマだなと感じました。時代設定が戦国末期から江戸初期ってだけで、あとは後世でも有名な人達をホームドラマ風に動かしてみただけの物語ですね。歴史ものとしての物語としては物足りなさを感じますが、これはこれでアリでしょう。何せ主人公は女性で、戦場に出ることもなければ、政にも殆ど関わっていないのですから。(あ、でも大奥の仕組みを考えたのは彼女ということになってますね)


ある意味、自由闊達なお江ちゃんの3度目の夫である秀忠との夫婦漫才的なやりとりに、ついつい笑ってしまったのですが・・・天下人に思ったまま自由に意見を言ってしまうところは前巻と全く変わってません。実際の彼女がどんな女性だったのかは分からないけれども、彼女が浅井と織田の血脈を後世に残したのだけは、紛れもない事実です。そこには、恐らく姉妹・夫婦・親子の間で苦悩や葛藤と向き合って生きた人間たちの姿があったことでしょう。子煩悩を通り越して妄執に取り憑かれた秀吉の壊れっぷりも、天下統一し200年にわたる泰平の世を作る基礎固めをした家康・秀忠父子の確執も、江の視点から話を作ると、成る程こんな表現も有り得るのかと感じました。


それにしても。「篤姫」で大奥の終焉を描き、この「江」で大奥の始まりを描くという試み、はたしてドラマの方はどうなることやら。