萩尾望都さんの作品を読んだのは、昔々に読んだ『ポーの一族』以来だ。当時は未だ10代だったと思うので、もう20年以上も前のことになる。が、今回は読書メーターで話題になってたので、敢えて購入して読んでみた。
この作品、読もうと思えば、あっという間に読み終えることは出来る。しかし、考えさせる作品だなと思った。昨年の原発事故が無かったら恐らくは考えもしなかったことだが、私が生まれる前から「原子力=夢のエネルギー」と考えた人もまたそれなりに多かったのだと改めて認識した。それにしても、プルトニウムやウランを擬人化して、彼らが作中で人と語るというアイディアは興味深かった。(とは言うものの、彼らの半減期は本当に長い。その半減期が過ぎた頃、人間を含む生物は地球上に存在しているのだろうか?)
考えても仕方のないことだけれど、うすぼんやりと気になる。